アラブ首長国連邦ってどんな国?

弊社グローバル事業では、主に英国と中東市場への進出を支援しています。中東市場への進出を希望される企業には、アラブ首長国連邦を1次進出先として推奨しています。

本日の記事では、アラブ首長国連邦の基本情報と進出先としての魅力について解説します。

基本情報

アラブ首長国連邦(以下、UAE)は、アラビア半島北部に立地する国で、アブダビ、ドバイ、シャージャなどの7つの首長国が集まった連邦国家です。

1930年代から石油採掘を開始し、現在では豊富な石油と天然ガスから潤沢な収入を得ており、その収入を政府系ファンドがテクノロジー、観光、医療などの分野へ積極的な投資を行っています。

下記は、数字でみたUAEを分かりやすくまとめたものです。

アジア、ヨーロッパ、アフリカの架け橋

下記のイメージは、UAEと各地域の位置関係を示しています。ご覧頂いている通り、UAEはアジア、ヨーロッパ、アフリカを繋ぐ位置に立地しています。特にドバイは商業、物流、観光の一大ハブとして機能しています。

豊富な天然資源を背景にして高水準での経済成長を遂げるUAEを始めとする中東諸国には、多くのビジネスチャンスが出現していることも大きな特徴です。そのため、多くの多国籍企業がアブダビやドバイに地域本社を設けており、国際的にビジネスを行う上での要衝としても広く認知されているわけです。

人口の9割が外国人

UAEの人口は、2019年度時点で977万人、前年度比での人口増加率は1.4%となっています。UAEの大きな特徴の1つが国内人口のうち90%(約880万人)が外国人であるということです。

元来、ペルシャ湾に面したエリアに住んでいた国民の人口は少なく、UAEも例外ではありませんでした。そこで、首都アブダビと商都ドバイを先進都市へと成長させることで、多くの外国人労働者を惹きつけたわけです。

UAEは、イスラム教を国教としていますが、多くの外国人を受け入れてきた経緯があることから、開放的で多様性のある新しい時代のイスラム教国であるといえます。公式の公用語はアラビア語となっていますが、アブダビとドバイでは、英語がもっとも広く利用されている言語です。ですので、欧米文化も広く普及しているこもあり、言語・文化的な参入障壁が他の中東諸国よりも低いことは、進出先として大きなアドバンテージです。

UAEビジョン2021

中東諸国は、天然資源に依存した経済モデルからの脱却と近代国家への変革を目的とした野心的なビジョンを策定し、定められた期限までの達成を目指しています。

UAEも例外ではなく、建国50周年にあたる2021年の終わりまでに達成すべきビジョンを掲げています。UAEビジョン2021は、2010年の閣議において、UAEの副大統領兼首相であり、ドバイ首長でもあるシェイク・ムハンマド・ビン・ラーシド・アル・マクトゥーム閣下が発表したものです。このビジョンでは、UAEを世界で最も優れた国の一つにすることを目指しています。

参照:UEA VISION 2021 公式ウェブサイトのスクリーンショット

このビジョンを現実のものとするために、6つの柱が国家的優先事項として選定されており、今後数年間の政府の活動における主要な重点分野を表しています。この6つの柱とは、下記の通りです。

  1. 世界最高水準の医療サービス
  2. 持続可能な環境とインフラ
  3. 一流の教育システム
  4. 統一された社会と保存されたアイデンティティ
  5. 安全な社会と公正な司法
  6. 競争力のある知識型経済

上記6つの柱には、目標となる数字が盛り込まれた具体的な目標がリストアップされています。細かい目標については、別の機会で解説したいと思います。

UAEビジョン2021において掲げられている目標には、持続可能性」、「高水準の医療サービス及び教育」、「公正な司法」といったキーワードが盛り込まれており、これらはまさに正に近代国家として不可欠な要素となります。弊社では、UAEビジョン2021に関連する「医療」、「インフラ」、「教育」、「健康」といった分野はもちろんのこと、経済成長が国民の所得向上を牽引することで消費財市場が拡大する可能性は非常に高く、UAEのには多くの商機があると考えています。

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